披露宴で盛り上がるイベントの一つに、ケーキ入刀のセレモニーがあります。余興とは違い、新郎新婦が主役となるイベントです。ケーキ入刀の瞬間を撮影するため、たくさんのゲストがカメラを持って二人の近くに集まります。　

私はプロのマジシャンなので、披露宴に呼んでいただいてマジックショーを行うことがあります。

多くの披露宴で共通して言えることは、どんなに楽しい余興を行なったり、プロのパフォーマーを呼んで音楽を演奏したり、マジックを行なったりしても、新郎新婦が主役となるケーキ入刀のシーンには、盛り上がりで敵わないということです。

そのくらいケーキ入刀は披露宴において、たくさんのゲストが注目する大切なイベントです。

ケーキ入刀を形式的に行うのも悪いとは思いません。ただ、せっかく注目が集まるシーンです。ひと工夫してサプライズ感も演出すると、より盛り上がるイベントとなります。

ケーキ入刀に使うケーキの種類

ケーキ入刀では、当然ケーキが必要になります。この時のケーキは、実際に食べられる生ケーキと、ケーキ入刀用のナイフが挿入される部分だけクリームを塗った、イミテーションのケーキがあります。

イミテーションのケーキは、天井に届きそうな高さでとにかく立派です。遠くのゲストでもケーキの場所が分かるため、会場が広い場合ではよく使われています。

いっぽう、生ケーキは二人の希望に合うように作ってもらえます。この場合、味やデザインなどにこだわった、オリジナルケーキでケーキ入刀が行えます。

ゲストの人数がそれほど多くない場合や、レストランやゲストハウスで披露宴を挙げる場合は、生ケーキを使うことが多いです。

生ケーキはデザートタイムにゲストに振る舞われます。ゲストもデザートタイムが楽しみになるに違いありません。

また、生ケーキを使った場合は、ケーキの食べさせ合いも行えます。これは、ファーストバイトと言います。ケーキ入刀を行なった後、新郎が新婦に、新婦が新郎にそれぞれケーキを食べさせ合うイベントです。

もちろん、イミテーションのケーキでもファーストバイトはできます。この場合は、小皿にあらかじめ用意されたファーストバイト用のケーキで行います。

ファーストバイトは、二人の仲睦まじさをゲストに伝えることができる、とても人気がある演出です。

ファーストバイトの意味

ファーストバイトは、披露宴を盛り上げるためだけの演出ではありません。きちんと行うべき理由があります。新郎から新婦には「これから一生、生活を困らせることなく食べさせていきます」という意味が込められています。

逆に、新婦から新郎には「美味しい料理を一生作っていきます」という意味が込められています。

現代において、このような考え方は古いと思うもしれませんが、披露宴は古くから行われている儀式です。古くから伝わる言い伝えに耳を傾けてみるのも、初心に帰ることができる良いキッカケだと思います。

なお、ファーストバイトの際は、司会者にファーストバイトの意味を説明してもらうことをお勧めします。披露宴に初めて参加するゲストにもファーストバイトの意味が伝わるので、イベントを行う意味をしっかりと理解してもらえるからです。

ひと工夫すると盛り上がるケーキ入刀

ケーキ入刀は、新郎新婦が行うイメージがあります。ただ、よりオリジナリティ溢れる披露宴を企画するカップルは、このシーンに工夫を加えます。

以前、私が見た披露宴で感動したのは、「新郎新婦の両親にもケーキ入刀を行ってもらう」という演出です。

両親は結婚してから年月が経ちましたが、たまたま披露宴が、両親の結婚記念の節目にあたる年でした。そのため両親にもケーキ入刀をしてもらうことになりました。

新郎新婦の両親は、まさか自分たちがケーキ入刀を行うとは思っていなかったので、とても驚いていました。

最初は両親も面白半分で楽しんでいましたが、途中から二人の両親に対する感謝の気持ちが伝えられ、とても感動的で思い出に残るイベントになりました。

ファーストバイトもしっかり行われました。この場合、ファーストではありませんが、両親にとっては、結婚した当時の気持ちを振り返ることになる良いイベントになったと思います。

このように、ケーキ入刀のシーンにオリジナルのアイデアを加えれば、より思い出深いイベントになります。

あなたもアイデアを加え、ケーキ入刀がより盛り上がる工夫をしてみて下さい。

※当方では披露宴にて出張マジックも行っておりますが、Googleレビュー星4.8以上を獲得している貸切制エンターテイメントカフェバー「台湾夜市」も運営しております。場所は東京都昭島市です。事前にマジックがどういうものかご自身で体験して頂くことが可能です。実際に会ってお打ち合わせさせて頂くことも可能です。駅から徒歩１分と駅近ですので、是非お越しください。