不可能設定値を意識したマジックを演じることの重要性
マジックは見せ方によって、とても不思議にもなり、つまらなくもなります。せっかくマジックを行うのであれば、より不思議に思ってもらえた方が、お客様の満足度も高まります。
そのため、マジックを演じる際には、相手により不思議に感じてもらえる「不可能設定値」が高い見せ方をする必要があります。
不可能設定値の考え方
「不可能設定値」とは、同一のマジックであっても見せ方を工夫したり、最適な技術を使ったりすることで、よりマジックを不思議に見せる値です。
例えば、紙コップに水を入れると水が消えるマジックを行うとします。
このとき、紙コップを出し、中を確認せずに水を入れてひっくり返したとします。水は消えていますが、同時に「紙コップの中にスポンジでも入っていたのでは?」と疑問をもつ人もいるはずです。
しかし、演じる前にしっかりと紙コップの中を見せ、さらに逆さまにして中には何も入っていないことを確認した後にマジックを見せたとします。すると、お客様は心に抱いていた疑問の部分が消えるので、素直に水が消えたことに対して驚いてくれます。
このように、同一のマジックを行うにしても、ほんの少し工夫することでお客様が感じるインパクトは何十倍にも大きくなります。
この不可能設定値を高めるには、自分がお客様の立場に立って、客観的に自分のマジックを見ることが大切です。
よくマジックを解説本や説明書に出ている通りに行う人がいます。
しかし、これではお客様の満足度が高いマジックを行うことはできません。何故なら、そのようなマジックは「解説通りに行えば、取り敢えず不思議に見えるであろう理論」しか解説していないからです。
お客様にとっては、マジックの難しいテクニックや凝った仕掛け、理論などは重要なことではありません。
求めていることは不思議さです。
難しいテクニックを駆使し、難しそうな顔をしながら必死になって理論通りに行っているマジックは、見ていてもつまらないので、盛り上がりに欠けてしまいます。
それよりも、涼しい顔でタネが推測できない不思議なマジックを行なったほうが、よっぽど喜んでくれます。
お客様の心を知り不可能設定値を高めるには?
そのため、不可能設定値が高いマジックを行うには、お客様の心を知る必要があります。お客様の心を知ることができれば、どのようなマジックがお客様の心に響くかを知ることができるからです。
しかし、マジシャンにとっては、お客様の心を知ることがいちばん難しいことです。
マジックは、本や道具を購入すればいくらでも知ることができます。
しかし、どんなにお金をだしてもお客様の心は知ることはできません。お客様の心を知るための唯一の方法は、実際にマジックショーを何度もくり返し行い、お客様の反応を肌で感じとっていくしかありません。
マジックを演じていると「ウケてはいるが、今一つ何かが足りていない」と感じることがあります。この時の不足感が、不可能設定値が足りていない状態です。
そのため、不足感をクリアするために何が問題で、何が足りていないかを考える必要があります。
不可能設定値を上げることは、難しいテクニックを使ったり、誰も知らない仕掛けを取り入れたりすることではありません。
要はお客様に「不思議」と思ってもらえるレベルを上げることができるかどうかです。そのため、「技術や仕掛けのみの改善」という狭い見方をすると、解決策が見つからない場合があります。
その解決策としては、例えば使っている音楽を変更して、よりそのマジックに適した雰囲気を作ることであったり、説得力のあるトークをすることであったりです。
つまり、マジックの仕掛けや技術と直接関係ない演出の部分で不可能設定値を上げることもできるのです。
マジックはタネやテクニックを知ることも楽しみ方の一つですが、やはり人に見せてなんぼの芸です。
そのため、マジックを人前で演じる機会がある場合は、タネや仕掛け、技術のみに頼りすぎてはいけません。
マジック全体を客観視し、お客様がより不思議で楽しいと感じてもらえる不可能設定値が高い見せ方をすることが大切です。
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